今日は白楽ブルースエットにてギタリストの中牟礼貞則さんとのduoでした。
中牟礼さんは今年でなんと88歳。そのギターは温かく鋭く、真実の音だけがいつも鳴っていて
こういう方を国宝と言うのだなあ、と思います。
中牟礼さんと演奏するときはいつも嬉しくもあり、身の引き締まる思いでもあり。
今日の演奏もとても居心地が良く、また冴えていて、幸せな時間でした。
中牟礼さんは私の祖母と1歳違いですが、なんだか一緒に音で遊んでもらったような気にもなります。

中牟礼さんが開演前にお話ししてくださったことが印象的でした。
『希望を持ってくださいね。年を取ると身体的には障害が出てくるかもしれませんが、音楽が衰えることはないですよ。年を重ねることによって聴こえるものが変わってくるし、どんどんと積み重ねているわけだから。音楽は決して衰えないですからね』

なんだかとても前向きな気持ちになってじんとしてしまいました。
自分と向き合い、いつも前を向いている姿が格好いいです。だからああいう音が出るんでしょう。
また共演できますように。

写真は中牟礼さんとブルースエットのマスター須山さん。