サックスプレイヤーの江澤茜です。
ピアニストのDavid Bryantさんとのデュオアルバム"I Still Don't Know"、リリースから1ヶ月が経ちました。
リリースの準備を始めた秋頃からは、本当にあっという間に時間が過ぎていきました。今回の作品は自主制作なのですが、無事世に送り出せて良かった、と何度も何度も思います。
そしてアルバムのレコ発ツアーも決まりました!(詳細はこのブログの最後に)
よりたくさんの方に私たちの音楽を聴いていただけそうで、私自身もとても楽しみにしています。ぜひチェックしてください。
アルバムをより楽しんでいただくために、またはこれから聴いてくださる方に向けて、今日のブログではアルバムのレコーディングの日について思い出そうと思います。
レコーディングは2025年7月8日、NK SOUND TOKYOで行いました。
エンジニアはNeeraj Khajanchiさん。
私はDays of Delightや浜崎航さんのデュオ作品で彼を聴いていて、彼のサウンドが好きで、いつか彼に自分の作品をお願いしたいと考えていました。
誰に音作りをお願いするかはとても重要なことですが、今回の制作の全てにおいて、自分の好きな人・憧れの人に仕事をお願いできたことは、本当に幸運でした。
レコーディングのやり方について。
レコーディングというと、多くの場合は1人ずつブースに入って、ヘッドフォンでお互いの音を聴きながら同時に演奏する、ということが多く、今回も当初はそうする予定だったのですが、ニラジさんと相談をして、私もデヴィッドも一つの部屋で録音をすることになりました。一つのブースで録るとなるとリスクもありますが、でも結果的にこのやり方を選んで良かったです。
このPVはレコーディング当日の映像です。ニラジさんの様々なアイディアにより、こうやって私たちはお互いがよく見える位置で、普段のライブに近い形で演奏することができました。
そして録った音を最初にコントロールルームで聴かせてもらった時、私の望んでいたものの全てを一気に叶えてもらったようで、彼は本当に凄い人なのだと感動しました。
レコーディングの日は、一日中音楽に集中して没頭して、まるで夢のような時間でした。録音して、聴き返して話し合って。録音ブースとコントロールルームをひたすら行き来するその日の生活は幸せでした。
ただ実はリーダーアルバムということで、録音の数日前まで気負ってかなり緊張していました。レコーディング直前のツアーの時にそのことをデヴィッドに打ち明けると、「緊張する必要はなく、いつもと同じようにフレッシュな気持ちで演奏するだけだよ」ということを言ってくれました。私はその言葉に本当に助けられたと思います。
レコーディングに向けてたくさん向き合って準備をしてきたのですが、そんな日々も含めて、まさに録音は私たちの生活の断片です。
レコーディングでは違ったバージョンでいくつかテイクを重ねたり、話し合ってアイディアを出したり、とにかくあっという間に時間が過ぎて、気がついたら夜遅くになっていました。
特にレコーディングでは、収録曲のWalk with the Nightは全体像をどのようにするかを色々と試していました。ライブでも毎回違った風になるので。一番最初にデヴィッドとライブでこの曲をやった時には、途中は完全に彼のフリーのソロになり、それがあまりに美しくて感動したことを覚えています。
彼のピアノはいつも大きく広くグルーヴしていて大胆で情熱的で、それでいて恐ろしいほど美しく繊細で、いつも心から魅了されてしまいます。そして彼は何でも私の気持ちがわかっているのではないか?と思うほどサポーティブなのです。
この曲は春の夜道を独りで歩いているようです。月明かりが、もしくは電灯が一筋差す中、星がぐるぐると回りながら、時に激しい雨が降りながら、ぽつぽつと歩いているかもしれません。

写真の左から、エンジニアのニラジ・カジャンチさん、江澤、ピアニストのデヴィッド・ブライアントさん
ニラジさんの音作りはとても自然で素直で、音の端から端まで、そして息遣いも周りの空気までも瑞々しく生き生きしていて、私たちの演奏を丁寧に記録しています。デュオという繊細な編成を、素晴らしい形で作品にしてもらいました。
とても思いの詰まったセカンドアルバムです。
たくさんの方にアルバム"I Still Don't Know"をお聴きいただけたら嬉しいです。
アルバムについては他のブログ記事でもお話をしていますので、ぜひご覧ください!
Single「I Still Don't Know」について
[レコ発ツアーのお知らせ]
各地で演奏できることが、本当に楽しみで仕方ありません。
是非たくさんの方に聴いていただきたいです。
もちろん当日はCDの販売&サインも行いますが、先にゲットしておきたい方はサイトからご注文いただけます。(詳細はこの投稿の最後に)
江澤茜 & David Bryant デュオツアー
"I Still Don't Know"発売記念ライブ
・5月29日(金)神戸100BAN ホール
19:00open 19:30start
・5月30日(土)静岡Life Time
19:00open 19:30start
・5月31日(日)水戸Girl Talk
16:00open 17:00start
・6月6日(土)名古屋The Wiz
18:00open 19:00start
・6月7日(日)長野Back Drop
16:30open 17:00start
・6月12日(金)小山Fellows
18:30open 19:30start
・6月13日(土)新宿Pit Inn (昼の部)
13:30open 14:00start
江澤茜(アルトサックス)
デヴィッド・ブライアント(ピアノ)

江澤茜 & David Bryant
I Still Don’t Know
Tombo Records
TMB-001
発売日:2026年2月18日(水)
価格:3300円(税込)
江澤茜 (アルトサックス)
David Bryant (ピアノ)
- Midnight Mood (Music: Joe Zawinul)
- I Still Don't Know (Music: Akane Ezawa)
- Photograph (Music: Akane Ezawa)
- Hayes Highway (Music: David Bryant)
- A Beautiful Little Fool (Music: Akane Ezawa)
- Walk with the Night (Music: Akane Ezawa)
- Astronaut (Music: Akane Ezawa)
- How Deep Is the Ocean (Music: Irving Berlin)
- What's New (Music: Bob Haggart)
Recorded on July 8, 2025
Recorded & Mixed by Neerej Khajanchi
2nd Engineer: Kenjiro Naka
Recorded & Mixed at NK SOUND TOKYO
Masterd by NK @ AQQA Mastering
Piano Turning: Tomohiro Kaji
Art Direction & Design: Yosuke Wada
Video: Hideki Shiota
Photograph: Osamu Nakamura
Produced by Akane Ezawa
瑞々しさの奥に灯る、デュオの余韻。
世界的ピアニスト、デヴィッド・ブライアントとともに。
江澤茜、待望のセカンド・アルバム。
5年ぶりに届けられる今作は、ジャズ・アルトサックス奏者・江澤茜が、ブルックリン出身のピアニスト、デヴィッド・ブライアントと共に形にした全編デュオ作品。
オーストリアの詩人リルケの作品から着想を得て、このデュオのために作曲されたタイトル曲「I Still Don’t Know」をはじめ、江澤とブライアントそれぞれのオリジナル曲、ジャズ・スタンダード・ナンバーを含む全9曲を収録。
これまで2人は数年にわたりデュオで活動を続けてきたが、その初期からのレパートリーであるバラード3「Photograph」、コレクティブ・インプロヴィゼーションを用い、徐々に景色が変化するように展開していく8「How Deep Is the Ocean」など、長い対話の中で育まれてきた楽曲も印象的だ。
喧騒を離れ、部屋で二人だけの静かな会話を楽しむようなデュオという形式を通じて、息づかいや音の余韻までもが鮮やかに浮かび上がる。
ジャズの伝統に根ざしながら、自身の「歌」を丁寧に紡ぐ二人の魅力が、この最小編成の中に凝縮されている。
音作りは、エンジニアのニラジ・カジャンチが担当。
二人の演奏をありのままに、そして瑞々しい響きのままに捉え、作品を完成へと導いた。
江澤本人によるライナーノーツ付き。




